それでは、鮎まつりの屋台レポートに引き続いて、8月2日(土)の大花火大会開演後の本厚木の街の様子などをレポートしよう。
花火の音はすれども姿は無し
鮎まつり大花火大会を花火大会として熱心に観覧する人間は、大体どこに行けば花火が見えるか心得ている。したがって、花火の開始時刻には既に河川敷の観覧会場に陣取っていることであろう。
一方、本厚木で大きな花火があるので行ってみようか、という調子でやってきた客は、まず本厚木の街中にいれば空に打ち上がる花火も見えるだろうと高をくくっている。ところが、これが全く見えない。本厚木は衰退していると言われる街だが、栄えていた頃に作ったハコはいっぱい建っているので、水平から斜め上方面への視界が遮られて、花火を見ることが出来ない。丁度打ち上げ場所が相模川の中州という低地にあることも、視界不良の原因となっていることだろう。
花火大会の開始とともに、街中には花火の炸裂するダイナミックな音が響き渡るのである。しかし花火の姿は見えない。そこで、本厚木の街中で、花火難民の大移動が起こる。これが鮎まつり花火の特徴だ。
最終的には、本厚木駅から一番遠い第3会場のみ空席ありという状態であった。そこで、花火を求めて誘導に従ったものの、途中で挫折して引き返してしまう客も多かったことだろう。
花火がどうでもよくなると、人は屋台に流れる
移動中に挫折する人や、より良い観覧場所を求めて歩き回る人を巧みにキャッチするのが、本厚木の街中に存在する屋台だ。実際こうした効果を狙って低地で打ち上げているのではないかというくらいに、効果を発揮している。
フードバトル等、本厚木の街の特性をよく知る人がやってくるイベントでは、こうはならないので、屋台が街中で開いているという光景は見られない。B-1グランプリのときと同じく、本厚木に一見さんが大量にやってくるときのシフトとでもいうべきものだ。
花火大会の混乱状態の中では、いつもは人がまばらなアミューあつぎ前にも人が押し寄せていた。
別にアミューあつぎ近辺が花火が見えるスポットというわけでもないのに(9階の特別鑑賞席を除いて)。いつもはあまり賑わっていないとはいえ、厚木市民による潜在的な期待感みたいなものがこういうイベントの時に現れるのかもしれない。ちなみに、屋台リポートで言及したさがみビールと厚木ビールの屋台はこのような感じだった。
肝心の花火はどうだった?
肝心の花火は、難民をレポートする余裕があったことから分かるように、落ち着いて完全な形では鑑賞できていない。それでも、街の所々で鑑賞スポットを見つけて、立ち止まって楽しんだ。
全部で1万発の花火はやはり豪華だ。ただ、玉数の少ない花火大会とだいたいの打ち上げ時間は同じであるので、比べると詰め込み過ぎで、メリハリを欠くようにも思える。そういった意味では、いせはら芸術花火大会が勝る部分もあるのではないかと思う。
賑やかで盛り上がるのは確か。元気な本厚木を見ることが出来て大満足。
コメント