中郡大磯町で毎月第三日曜日に行われているイベント、大磯市。夏の間は夜市へと姿を変えるものの、基本的には朝方、漁港の朝市にくっついて行われるイベントである。したがって他のクラフト市にはない特長として、海産物を使ったいかにも漁港らしい料理を味わうことができるというものがある。
冬の大磯市では磯汁がブーム
ただし、大磯市で出されている料理は、移動販売車、漁港関係者によるブース、めしや大磯港によるブースを除いたほとんどのブースにおいては、出店者が現場で調理を行わないという決まりで提供されている。ブースで売られているのは加工食品や、飲食店のキッチンで調理後容器に詰められたものなどが中心となる(焼き物の場合購入者が自分で焼いて下さいと指示を受けたり、汁物なども自分でよそって下さいと指示を受けたりする)。飲食ブースで出店者が出来ることは保温までということで、全ての料理が温かい状態で出されるというわけではない。
それでも、冬の寒い会場では温かいものが欲しくなる。そうしたニーズと、漁港らしいモノが食べたいというニーズにこたえた着地点ということなのか、冬の大磯市では磯汁を売っているブースを多く見かけた。今回はそこに着目してリポートをしてみよう!
磯汁の魚は何が入っているの?
同じ磯汁という名前で売られていても、勿論汁の中に入っている魚の種類は同じではない。漁港で食べられる磯汁は、そのときにたまたま採れた海産物の出汁を使って作られた、ランダム性の高い料理だ。
たとえば昨年の冬の大磯市で食べたのは、幻の魚オシツケが入ったものであった。丁度季節的にも同じ冬であるし、今回の大磯市でもオシツケにありつけるだろうかと思って、会場内を歩き回った。けれども、流石にそこは幻の魚。残念ながらヒットすることができなかった。
代わりに今回最初に目についたのは、いつもセルフ焼きおにぎりやセルフ豚焼きで出店している、大磯だいすき倶楽部という団体の磯汁だ。100円払って自分でよそった磯汁。中身の具は野菜のみで、出汁を出し切った魚は不在だったけれども、少し濃いめのお味もあって体が温まる。
(あ、写真撮るの忘れた…)
気を取り直して次の磯汁。遠くからでも目立つ寸胴鍋で温められていた。お好みの量をよそった後、付け合わせのねぎを乗せる。沢山の種類の魚介から出汁が出ていてなんとも幸せ。
次は大磯港の食堂、めしや大磯港の磯汁。甘エビが沢山入った汁はこれでもかというくらいエビの香りがした。これが200円?ふとっぱら。
その他、大磯市であったまりそうなモノ
磯汁ばかり飲んでいると、体内塩分濃度がとんでもないことになりそう。そこで他にも何かあったまりそうなモノがないかチェック。
新年間もないということでか、漁港共同組合の建物の前のブースで焼きたての磯辺焼きが売られていた。大磯港で食べると、文字通りの磯辺焼きである。
あったまりそうなモノ、相変わらず写真を撮り忘れたけれど、ホットなお酒やコーヒーを流し込みつつ。最後に、大磯市名物となっている、落花チェーというスイーツを食べた。ベトナムのチェーというスイーツを、西湘産の落花生を使ってアレンジしたものらしい。ココナッツミルクと沢山のショウガが使われているので、ホットにすると胃の中からポカポカ暖まる。
遠くの富士山が真っ白に冠雪しているような寒い時期のイベントだけれど、磯汁やホットメニューのおかげで、帰路にはきっと心までポカポカに暖まっているはず。
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