今年で24回目を迎えた、大山とうふまつり。伊勢原市がもつ観光資源、大山阿夫利神社のこま参道前駐車場に直径4mの大きな鍋を置いて、特製湯豆腐(仙人鍋)を無料で振る舞うという催しである。この季節、ちょうど暖かくなり、梅の花もほころび始めた頃。振る舞い豆腐のついでに大山詣りというのも一興と思い、出かけてきた。
小田急小田原線の伊勢原駅から会場までは、車で20分程。駅前を出るとずっと登りである。道の途中にはもと宿坊であったと思われる宿が、幾つも並ぶ。
駐車場はこの祭りのときに臨時で開放される大山小学校の駐車場と、市営第一駐車場、また民営の駐車場がある。いずれからも会場までかなり登ることとなるが、大山小学校駐車場からは片道100円のシャトルバスが運行している。
会場となる市営第二駐車場はそこまで広くない。想像していたよりもコンパクトなイベントだ。まあなにしろ湯豆腐のためにそう人は来ないから、十分なのだろう。仙人鍋は土日の二日間一日2回振る舞われた。土曜日の一回目のタイミングなどに行くと、はるばる取材に来たマスコミがカメラを回していたりする。
山伏風の装束に身を包んだ関係者が、やんごとなき儀式をした後具材を投入する。具はこの辺りで市販もされている大山のパック豆腐と、大山菜という特殊な薬草。これだけ。それでも大山菜からかなり出汁が出る。さすがに短い時間では豆腐に味は染み渡らないのだが。
鍋から取り出した具には、独特な味の醤油がかけられて供される(この醤油も厚木以西味覚…無料の振る舞いにケチをつけてはいけないか)。1杯分はかなり少ないので、おそらくこのイベントのためにお腹をすかせていく必要はないと思われる。
味はなかなか。大山菜が大根の葉のような苦みと甘みを持っている。この大山菜だけでもイケるのではないかと思っていたら、振る舞いの最後の方は豆腐が売り切れて葉っぱだけになっていた。
豆腐だけで足りないと感じたら、仙人鍋を取り囲む屋台で食欲を満たすか、周囲に沢山ある食事処に足を運ぶのがよいだろう。屋台は種類が少なめ。折角呼び込んだ客には、食事処でしっかりと御食事をして欲しいのだろう。豆腐会席やイノシシ料理などの山っぽい料理を出している。
結局このイベントだけでは時間が余るので、やっぱり大山詣りとセットという形で楽しむのがよい。お土産には名物の大山こまがオススメ。
そう、このイベントには伊勢原市のゆるキャラクルリンが来ていた!案外間近で見るとかわいい。年配の参加者が多かったため、みなさん脇目も振らず豆腐の列に並んでいたけど…
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