東海大学の学園祭”建学祭”はグルメの祭典でもあった件

中央通りの模擬店と樹々 イベント
中央通りの模擬店と樹々

厚木以西エリアにある巨大な大学キャンパスといえば、なんといっても東海大学の湘南キャンパスである。このキャンパスは東海大学という日本全国に8キャンパスを有するマンモス校の一翼を担うキャンパスで、これと小田急小田原線の駅、”東海大学前”が存在するばかりに、世間的な認識で厚木以西が東海地方と誤解されていないか、地域住民の日々の心配の種となっている。そもそも元々の開学の地は静岡県の清水であり、東京の代々木とか熊本とか北海道とか色々な場所にキャンパスはあるのである。厚木以西 = 東海地方ではない。これ重要。

学園祭”建学祭”

でもそれらの8キャンパスの中で、しばしば湘南キャンパスが東海大学のボスであるかのように扱われている。8キャンパスの中で、何も接頭辞がつかない無印の”建学祭”という学園祭が行われているのは、湘南キャンパスと札幌キャンパスだけである。その他のキャンパスでは”代々木建学祭”とか”伊勢原祭”とか、ご当地名などを冠した名称の学園祭となっている。札幌キャンパスのケースは、北海道東海大学から東海大学札幌キャンパスへと名称変更が行われてそれほど時間が経っていないので(今年が10回目の建学祭)、その内ご当地名称に変わるだろうと思われる。”建学祭”と言ったら湘南キャンパスなのだ。

神奈川県平塚市北金目4-1-1

さてその無印の”建学祭”が行われるのは、11月1日から11月3日までの3日間。3日間にわたって、学生達による模擬店や活動発表に加え、有名アーティストを呼んだライブ、オープンキャンパス、そして最終日には花火が打ち上げられる。人出は合計で8万人程度にものぼり、最終日となる文化の日(11月3日)には小田急ロマンスカーが最寄駅の東海大学前駅に臨時停車したりもする。学生・保護者・関係者だけでなく部外者からも注目を集めるイベントなのだ。

東海大学建学祭にご当地グルメの萌芽を求めて

この建学祭、東海大学に留学生が沢山籍を置いているということもあってか、模擬店ラインナップに各国出身者の監修が入った本格的なグルメが混じっているなど、グルメの祭典としての価値も高い。また、既にあるがあまり有名になっていないご当地グルメとのタイアップや、日本で唯一海洋学部を持つ東海大学のカラーもあってか地元の海産物を使ったグルメのアイディアなど、今後厚木以西エリアで台頭するご当地グルメを発掘する場としても有益であると言える。というわけで、久方ぶりに台風の影響が無かった週末、11月3日(金・祝)の最終日の様子を見学してきた(建学祭なだけに…)。

東海大学湘南キャンパス建学祭のゲート

東海大学湘南キャンパス建学祭のゲート

湘南キャンパスの象徴とも言える1号館

湘南キャンパスの象徴とも言える1号館

つらつらとグルメを紹介していく

主に模擬店が出ていたのは、1号館前から東西に伸びる富士見通りの東側部分と、キャンパス内を南北に伸びる中央通りの南側部分。どちらの区画でも沢山の来場者と、その来場者を呼び込もうと看板を持って声を張り上げている学生がおり賑やかであった。

富士見通りの模擬店

富士見通りの模擬店

本格的な中華点心屋台に行列が

本格的な中華点心屋台に行列が

こちらはケバブ

こちらはケバブ

模擬店の中にはバザー的なものもあった

模擬店の中にはバザー的なものもあった

中井町グルメの”ぽんぽん麺”を発見

多国籍っぽい模擬店を差し置いて、まず気になったのが中井町のご当地グルメ登場!と今年ローカルメディアに紹介されていた”ぽんぽん麺”。ぽんぽん麺はかねこ製麺という中井町の製麺会社が販売するスープ付生麺で、神奈川県産小麦粉を使用したちゃんぽん用細麺である。名称は”ちゃんぽん麺”だと用途が限定されてしまうということでぽんぽん麺となったようだ。中井中央公園に今年完成した、なかい里都(さと)まちCAFEでも販売を行っている。

ぽんぽん麺と中井町について説明するブース

ぽんぽん麺と中井町について説明するブース

東海大学メディアプロジェクト地域魅惑という団体との提携でブースを作っていたのだが、さらにその傍らの模擬店で中井町で採れた野菜と一緒に調理されたぽんぽん麺を販売していた。

ぽんぽん麺に並ぶ行列

ぽんぽん麺に並ぶ行列

醤油味。

醤油味。

味はこの製品のスタンダードであるちゃんぽん味と、醤油味から選択が出来た。麺自体は細麺で小麦の香りなどもして良い感じであった。ただ醤油スープはストレートな醤油といった感じで、もう少しひねりが欲しかったかも。いっそ(中井町名物みかんとかで?)酸味を加えてみるのはどうだろう。

平塚漁協とのコラボ”サバトロ麺”

続いて目に留まったのは、広報メディア学科『こちらラジオ番組制作部』という団体の模擬店で、平塚漁協とFM湘南783がコラボして作成したグルメのサバトロ麺を調理販売していた。

サバトロ麺販売中

サバトロ麺販売中

値段も200円と安く、また呼び込みを行っている学生が、「今朝漁船に乗って釣ってきたサバを調理しました」的な事を喋っていたので興味が向いた。鉄板で熱した焼きそばの麺に、サバの餡をかけたグルメ。

サバトロ麺制作風景

サバトロ麺制作風景

サバと野菜が入った餡

サバと野菜が入った餡

グルメとしては数年前から存在しているらしく、ご当地グルメフェスにもちょくちょく出ていた模様。流石に息の長いグルメとあって、餡の味が塩辛すぎず万人向けのグルメであると感じた。ウロコも餡に入っていたのはご愛嬌。

サメ肉を使ったチヂミ

東海大学湘南校舎チャレンジプロジェクトの、気仙沼シャークプロジェクトという団体。復興支援を兼ねて、気仙沼で採れるヨシキリザメを使用した製品を提案している。模擬店ではサメ皮を使った小物の販売と、サメ肉をすり潰して作ったチヂミの調理販売を行っていた。

サメチヂミ調理風景

サメチヂミ調理風景

これがサメチヂミ

これがサメチヂミ

サメ肉を使ったチヂミは言われないと分からないレベルだったかもしれない。サメ肉が塊でゴロっと入っているものだと思って食べていたので、多少冷めてしまった(サメ肉なだけに…)。でも逆に言うと、アンモニア臭いサメ肉の癖は解決されていた。

グルメ以外の見所

その他建学祭での見所として、丁度キャンパス内でも色付き始めていた樹々が綺麗だった。

中央通りの模擬店と樹々

中央通りの模擬店と樹々

キャンパス中央の噴水が水上ステージと化していたのもダイナミック。

特設水上ステージ

特設水上ステージ

秋空とバンドステージ

秋空とバンドステージ

1時間半くらいしか滞在しなかったが、グルメと紅葉のコラボレーション(と、現役学生のエネルギー)に大変満足。

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