手もみラーメンが売り 伊勢原市 たんぽぽ

この階段を上ると「たんぽぽ」 グルメ
この階段を上ると「たんぽぽ」

伊勢原市には、あまりラーメンが美味いというイメージがない。隣の厚木市に出ると、らーめん研究所や麺や食堂を筆頭とした有名店もあるのだが、それはやはり厚木市が交通の要所であることから、流行を押さえたニューフェイスがやってきて、そこに根付いた結果である。
一応伊勢原市にも、厚木市方面からはみ出て流入してきたラーメン店があるのだが(らーめん研究所セカンドブランドのドレファラシドとか)、少数派である。交通の要所でウケるラーメンが、そのままその場所より奥まった場所でウケるとは限らないから、無駄に地域を獲りにいかないというのは、賢明な判断なのだろう。

さて、ぐるなびで伊勢原市のラーメンを検索すると、1位に出てくるのが、件のドレファラシド。2位につけているのが、今回紹介する「たんぽぽ」である。もちろんぐるなびの順位は流動的なものだから、これがそのまま人気度というわけではないけれど、割と高い評価がついているということである。しかも、家系や魚介豚骨系などを押さえての、正統派っぽい醤油ラーメンで2位だ。面白そうだと思い行ってみた。

神奈川県伊勢原市白根648−1

店の場所は国道246号沿い。小田急小田原線からは随分北に逸れている。車でないとアクセスはできないだろう。店の近くにはダイエーと工業団地がある。てもみラーメンの看板はすぐに見つけられるのだが、店が建物の2階にあるため、なかなか入りにくいかもしれない。

この階段を上ると「たんぽぽ」

この階段を上ると「たんぽぽ」

店はおばちゃん独りで切り盛りしているのか。客がいないと少し寂しい。私が行ったときにはおばちゃんがテーブルの上に新聞紙を広げ、三つ葉かなんかの泥落しをやっていた。ラーメンに使われる野菜類が自家製と言うから、こういう作業もあるのだ。
ラーメンを注文。550円とは随分良心的な価格だと思ったけれど、後で調べてみるとホームページがあり、クーポンを使うとくだんのてもみラーメンに加えて味玉、ソフトドリンク付で500円になる。なんという価格体系だ。

出てきたラーメン。本当に懐かしい醤油ラーメンといった感じだ。麺は縮れ麺。ホームページでも強調されているように、手もみプロセスを挟んで個性をつけているらしい。
具に浮いている三つ葉は先程並べていたものだろう。濃いめの醤油味に三つ葉。小田原系の源流みたいな取り合わせだろうか。味でこれといった印象はないけれど、丁寧に作られているという感じがある。
惜しむらくは、スープを飲みきろうとしたときに、三つ葉から落ちたのかジャリジャリとした砂が入っていたこと(笑)。最後の一滴まで飲まない方が幸せかもしれない。

店を出るときに、おばちゃんから飴のサービスがあった。きっとこのフレンドリーさと価格の安さが人気の秘訣なのだろう。常連がついている店だろうし、厚木市方面からの侵略に耐えて長く頑張って欲しい。

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