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秦野市 白笹うどん多奈加

関東三大稲荷、白笹稲荷神社の初午祭に行ってきた、というのが前回のお話。そして秦野名水と称される湧き水”一貫田湧水”を囲んだ白笹稲荷神社に私が足を運んだのには、もう一つの理由があった。

名水で打った、白笹うどん

それが白笹稲荷神社名物、白笹うどん。秦野市と言えば蕎麦の生産が有名で、隠れ家的蕎麦屋の石庄庵など、県外にも広く名前を聞こえさせる名店がある。一方で、その折角の名水で蕎麦ではなくうどんを打って、ツルツルっと啜りたいというニーズもあるに違いない(うどん過激派)。うどん派よ求めよ、されば与えられんということで、白笹稲荷神社近くの住宅街に2002年にできたのが、白笹うどん多奈加だ。

神奈川県秦野市今泉1039-6

白笹稲荷神社から白笹うどんに行こう

とは言え、この白笹うどん多奈加の場所、初心者が簡単には見つけにくい。白笹稲荷神社境内にこれ見よがしに”白笹うどんはコチラ”的表示はあるのだけれど、境内の外に出てからの看板案内がまばらなのである。飲食店など一向に無さそうな住宅街の中を彷徨うということもあり、白笹うどん遭難はわりと起こりうるのではないかと思う。
そこで白笹うどんにたどり着くまでの風景を連続して写真に撮ってきた。これで今年以降の遭難者は減少に転じるに違いない。

境内の白笹うどん看板を見たら階段を上がる

境内の白笹うどん看板を見たら階段を上がる

そのまま竹薮の中を抜けて…

そのまま竹薮の中を抜けて…

…ここは落武者狩りが多い(嘘情報)。

直進して突き当たりにまた表示が

直進して突き当たりにまた表示が

矢印の方向に進んでいくと…

矢印の方向に進んでいくと…

最後の矢印。ちなみにこの家に野菜販売所あり

最後の矢印。ちなみにこの家に野菜販売所あり

何故か野菜販売所に小麦粉が並んでいる。地粉かしら?白笹うどんで使われている粉なのかしら?と詳細は判らないがとりあえず購入。あ、余談でした(笑)。

ゴールの白笹うどん多奈加。民家!

ゴールの白笹うどん多奈加。民家!

古民家を利用した店舗であるらしく、遠景にはうどん屋と判別できない。広めの駐車場に車がいっぱい停まっているのと、昼時には店前に順番待ちの集団がたむろっているので気付く事もあるかもしれない。
順番待ちは店前に出してあるリストに名前を書き込む方式。そこにいる集団は別に食後の余韻に浸っているわけではない。

今回はゐなかうどんスペシャル(白笹うどん)

名前が呼ばれて店内に入ると、相席用の大卓に案内された。麺の種類は太めの白笹うどんと中太で地粉を使ったゐなかうどんの2種類。釜揚げで頼むと白笹うどんが450円、ゐなかうどんが600円と価格の差がついている。
温かいうどんで、地野菜も入ったメニューが良いだろうと考えてゐなかうどんスペシャル850円を頼んでみる。すると麺はゐなかうどんが売り切れで、ゐなかうどんスペシャル(ただし麺は白笹うどん)なら出来るという。残念だが仕方ない。そのまま注文したが、麺のグレードを下げても価格が変わらないのだったら別のメニューに変えた方が良かったのか?と気付く。…まぁ細かい事は気にしない。
注文を待つ間、セルフのおでんがあるということに気付いたので持ってくる。一串120円でタネは4種類くらい。おでんの汁は色が薄めで味がしみ込んでいないように見えるのだが、塩分、甘さともに丁度良い。厚木以西デフォルトの塩辛い汁とは趣向が異なるようだ。

この大根。素材の大根の地の甘さがオイシイ。

この大根。素材の大根の地の甘さがオイシイ。

おでんを食べ終わり感慨に浸っている頃に、ゐなかうどんスペシャル(白笹うどん)がやってくる。ゐなかうどんスペシャルに入っている具は季節ごとに異なるようで、今回は1月〜2月用のバリエーションのようだ。根菜をはじめとした冬野菜が中心で、真ん中に柚子の皮が盛られている。

ゐなかうどんスペシャル(1月〜2月)

ゐなかうどんスペシャル(1月〜2月)

つゆを啜ると、出汁感の主張は比較的少ない。程よく甘く辛すぎず、どこか名水を感じさせてグイグイ飲んでしまうつゆだ。具の野菜もそれ自体に下味はついていないが、シャキシャキとした歯触りがあるのと、地の味がしっかりと味わえる。
麺については、コシは中くらいだがハリが凄い。こんな感想では怒られるかもしれないが、茶碗蒸しに入っていると嬉しいタイプの麺だ。つゆの味がしみ込むのを拒むような麺だが、他の具を含めてそこは一貫している。独特な田舎うどんだ。

今回は温かいうどんで、地粉のものでないうどんの注文だったが、この店に遠くから足を運んだ労力に値する珍しいうどんが食べられた。一方、讃岐うどんや稲庭うどんのようなメジャーなうどんに比肩するような名物うどんがこの白笹稲荷神社にあるというわけでは決してない。あくまで秦野名水と秦野の野菜を活かして、こんなうどん料理が出来るのだという感動を味わいに行くための店である。
次回の注文は冷やしのうどんにするか、それとも全5種類あるゐなかうどんスペシャルをコンプリートするべきか。どちらも面白そう、と思えるまさに良店なのである。

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