海の日に行われた茅ヶ崎市の浜降祭。湘南を代表するお祭りだし、見に行ってレポートもしたくなるだろう。けれども、このサイトは厚木以西に脚光を当てることを主眼としているのに、相模川を超えて茅ヶ崎市の祭をレポートするなんて、厚木以西の名折れだ!
ということで、茅ヶ崎市の浜降祭の記事は記憶から取り去っていただいて(あ、でも記事は頑張って書いたので読んでね)、平塚市の平塚三嶋神社の祭礼、『須賀のまつり』についてのレポートをしよう。浜降祭と言えば須賀のまつり。他の浜降祭は知りまへん。
平塚三嶋神社『須賀のまつり』について
平塚三嶋神社というのは、平塚市夕陽ヶ丘にある神社で、海に関係の深いえびす様(事代主)を祭神のうち1柱としていただく神社である。
そしてこの神社のある場所は、相模川の河口にある平塚須賀港に近い。須賀港の港町として栄えた須賀の町の中心的存在の神社であり、毎年夏に行われる三嶋神社の例大祭は、『須賀のまつり』として、山車や神輿が出てまわる一週間以上も続く大規模なお祭りであった。
須賀港の場所はココ。
現在でも、この須賀のまつりは平塚の代表的なお祭りとして続いている。ただ流石に祭が1週間も続くことはなく、毎年7月の第3土曜・日曜という2日間の日程になっている。
土曜日に行われるのが宵宮。16:30から平塚駅方面に神輿が巡行する。一方日曜日には、神輿が朝から各町を巡行し、16:00に平塚海岸に到着、到着次第海の中に入って禊を行う。この浜降りがハイライトであるけれども、その後17:00に須賀港を出発して行われるパレードも見物となっていて、神輿につけられた提灯に灯がともり、幻想的な光景となる。
須賀のまつり 宵宮から浜降祭まで
須賀のまつりの宵宮、平塚駅方面への神輿の出張があるようだったけれども、たまたま平塚市に入ったタイミングでは神輿を動かしていなかった。青柳公園という公園に沢山の人が集まり、大神輿と一部の子供神輿もその場所に置かれていた。用事があって宵宮の一部始終は見られなかったのが残念。
明けて本祭。朝から町内の至る所で神輿が担がれ、お囃子の車が行き交う。ただ朝の時点では人の集まりも少なく、祭の日という感じではなかった。それでも、神輿に遭遇すると必然的に心も弾む。
そして、期待していた浜降祭。少し早めが良かろうと思い14:00くらいに平塚海岸に着くと、海岸と周辺はほぼ無人。本当にこの場所で行われるのか少し心配になった。
平塚駅方面で時間を潰し、16:00近辺に海岸に着くと、既に神輿の多くが集まっており、数分のうちに幾つかの神輿が到着、先に入浴していた神輿と共にみそぎを行った。いや、間一髪で見逃してしまう所であった。
写真に写っている船は地元の漁船のようで、神輿に近付いて海水を放水していた。神輿が全て浜に上がった後は、大漁旗をなびかせ沖合をぐるぐると回った。こういう趣向は漁港の祭っぽくて味わい深い。
茅ヶ崎浜降祭のレポートでも書いたが、参加する神輿は全てどっこい神輿。神輿の脇腹に”タンス”と呼ばれる金具がついて、これを打ち付けてリズムを取る。そして、この須賀のまつりで唄われる甚句は”須賀甚句”だ。
大神輿が2基と、小さい神輿が6基。合計8基で行われる立派な浜降祭というわけだ。
須賀のまつり夜のパレード
17:00からのパレード。平塚駅から須賀港に向けて伸びる道はそれなりに幅が広く長さも長い。ここを8基の神輿が通る。次第に辺りが暗くなってきて、神輿につけられた提灯の灯も綺麗に輝くというわけ。
本当にこのパレードのためにあるのではないかと思われる道。小さい神輿は主に子供が担ぐわけだが、こうして将来大神輿を担ぐためのエリート教育をやっているのだろう。
人も多すぎず少なすぎず。しっぽりと賑やかな祭に大満足。
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