さがみ野駅”博多どんたく”でデカ盛ちゃんぽんを
本厚木駅からちょっとした用事のため相鉄本線の駅に出ようとすると、海老名駅での乗り換えが必要になりほぞを噛むことになる。
なにしろこの相鉄本線、1964年まではちゃんと本厚木駅まで直通運転を行っていたのだ。それが小田急小田原線の利用者の増加に伴い直通運転が不可能と判断され、海老名まででストップするようになってしまった。海老名が相鉄本線の終点駅であるという事実は、本厚木駅への直通運転取りやめから40年以上経過した後の海老名の街の躍進の一要因となった。いまだ直通運転を行っていたら海老名駅周辺はのどかな田園風景のままであったろうに、すこぶる残念である。
さがみ野駅すぐにある大盛りちゃんぽんの店
では、相鉄本線の駅に出なければならないちょっとした用事とは何かというと、まず第一が二俣川の免許センターである。二俣川、実際に二股をかけている最中の場合行き先を告げるときにちょっとドキッとする。
その次に重要なちょっとした用事が、海老名駅より2駅横浜方面に行ったさがみ野駅の駅前にあるちゃんぽん屋に食べに行く場合だ。そのちゃんぽん屋は”博多どんたく”という店名で、少なくとも10年以上前から当地で営業を行っている。
ちゃんぽん屋と表現したが、博多豚骨らーめんのお店でもあり、また店内に酒瓶が並ぶ居酒屋でもある。ただこのお店が神奈川県内でコアな人気を誇る理由は、まるで二郎系ラーメンのような野菜の盛りが特徴的なちゃんぽんによるものだ。しかも、噂のデカ盛りちゃんぽんを頼んでみようと思いAちゃんぽん(普通)とBちゃんぽん(大盛)があるうちのBちゃんぽんを注文するとまず制止される。ちゃんぽんだからデカ盛りは当然であると言わんばかりに、Aちゃんぽんの時点で既に規格外のデカ盛りなのだ。
味も本格的なちゃんぽんで食べて損は無し
面白いのは、Aちゃんぽんを最初から注文した場合でも「ちゃんと食べきれるの?」というような顔を店主にされることだ。直接苦言を呈されることは無いのだが、この絶妙な間が毎回発生するのが面白い。そして結構通っているのだけれども、いまだ顔を覚えられていないということもなんだか可笑しい。端的に言うと、凄く作りたくなさそうにちゃんぽんを作られる店主だ。多分日本で一番ちゃんぽんを作りたくないちゃんぽん屋の店主だと思う。
それで、このデカ盛りちゃんぽんの味の方はというと、掛け値無しに美味い。白濁したスープとそこに染みる具の魚介の出汁、そして麺のしっかりとしたコシなど、九州で食べられる本格的な味だ。実際九州に行ったことのない人にも、このちゃんぽんを基準としてちゃんぽんの味を評価してもらいたいくらいである。量はたまらなく多いけれども。
このデカ盛りちゃんぽん、かつてはデカ盛りサイズ(現在のAちゃんぽん)を小小ちゃんぽんとして、超デカ盛りサイズを小ちゃんぽん、何も知らず普通のちゃんぽんを頼むと超超デカ盛りのちゃんぽんが出てくるというクレイジーなことをやっていた。しかも現在でもそうだが、超デカ盛りにしても良心的な価格なものだからなおさら間違い易い。さがみ野駅になんらかの用事があって、駅チカだし夜遅くても営業しているしということで何の気無しに入店した一見が何人爆沈したのだろうか。店主の作りたくなさそうな顔は、デカ盛りの壁に無情にも息絶えた客を何千人と看取ってきて到達した涅槃の表情であるのかもしれない。いや、メニュー名を適切なものに変えなさいよ(笑)。
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